白木 千治 院長（吉川歯科医院)のインタビュー

平成元年に父から引き継ぎ、院長としてスタート

自宅で歯科医院を開業していた父は、いつも忙しそうにしていました。困った患者さんを救う父の姿は頼もしく見えましたが、とても大変そうでした。そういった様子から自分には歯科医は向いていないのではないように思い、獣医になることも考えたのですが、最終的には歯学の道に進むことに。卒業後は歯のことはもちろん、幅広い疾患に対応できる医師になりたいと口腔外科を選びました。口腔外科で学ぶべきことは多く、やりがいを感じていました。しかし、父が病で急に亡くなってしまったため、多くの患者さまの治療を引き継ぐべく急遽私が院長となり、医院を続けることにしました。

できるだけ削らず、維持することを大事に

大学病院に勤務していた際の経験から、セオリーとされている治療をすればいいわけではないということを身をもって感じていました。虫歯だから削るのではなく、削る必要のある虫歯を最小限に削るという考え方です。父も削る治療より、できるだけ自分の歯を維持できる治療を行っていました。患者さまの負担が少なく自分の歯を維持できるような治療をしていくために、ヒアリングを丁寧に行うようにしています。例えば、痛いといってもズキズキなのか、ずーっとじんわりなのかなど痛みにも種類があるので、痛みの種類を明確にするためにじっくりお話を伺います。このように患者さまの口の中の状態をしっかりと把握した上で、最適な治療を提案しています。

患者さまの状況に合わせた判断も重要

できる限り自分の歯を維持する治療を提案していくのですが、それがどの患者さまにも当てはまるものではないということを感じています。最近では、患者さまの口の状態に加えて、年齢やお体の状態も鑑みて治療の提案をするケースが増えてきました。高齢の患者さまの場合、いつ何が起こるかわからないので、先も見据えて治療方法の選択肢を広げて考えるようにしています。所属している学会や講習会などにも積極的に参加するなど新しい知識も取り入れて、よりよい治療ができるようにと考えています。

生まれた時からお口の中が健康になるようにアドバイス

歯の健康を考える時期は、実は母乳や離乳食を始める乳幼児期から始まっています。赤ちゃんに歯が生えてくるのは、母乳栄養から咀嚼による栄養を、腸が吸収する準備ができたことを意味します。乳幼児期からの歯磨きに加えて、歯の生えている状態を把握した離乳食の与え方、睡眠などの生活習慣は、大人になって健康に生活するためにとても重要です。健診や来院時などに保護者の方へこのことをお伝えして、重要性を認識していただくようにしています。
早い時期から様々なことに気を付けてケアすることは、むし歯を予防するだけでなく、永久歯のかみ合わせや歯並びにも関わってきますので、積極的にアドバイスしています。

信頼できるかかりつけ医を見つけて、歯の健康を保ちましょう

歯や口の中のことは、自分ではわかりにくいと思います。だからこそ、通いやすい信頼できるかかりつけ医を見つけておくことが重要です。最近、歯科医のチェックを受けていないという方や、かかりつけ医がまだいないという方は是非一度当院にお越しください。治療について丁寧に相談に乗りますし、日常のケアについてもしっかりとお伝えさせていただきます。

※上記記事は2024年5月に取材したものです。
時間の経過による情報の変化などがございます事をご了承ください。