轟木 徹 院長（轟木歯科医院)のインタビュー

開院当初からインプラント治療を

どちらかと言うと、もともと独立したいという想いがあったので、それなら医療関係かなと東北大学の歯学部に進みました。その後、昭和大学の口腔外科で数年勉強して、1985年に轟木歯科医院を開業しました。開院当初から、インプラント治療に関わっていますから40年近くになるでしょうか。その当時に治療して長年トラブルなく過ごしていらっしゃる患者さんも多くいらっしゃいます。管理がよければ長持ちするものですから。メンテナンスもしっかりと診ています。

長年にわたる豊富な経験が強み

当院は、インプラント治療を得意とするクリニックです。開院当初から、とお話しましたが、興味を持ったのは大学生のとき。当時は大学もインプラントには否定的というか、後ろ向きでしたね。個人的に、これからはインプラントの時代だと卒業後にさまざまな勉強会に参加し、治療の技術を学びました。大学でインプラント科ができたのは、それから15年ほど経ってからでしたから、先見の明があったということでしょうか。最初のころは、インプラント科で教えることもありました。勉強会には、当院の衛生士を連れていくことも多かったですし、休診日は毎週勉強会に。今はもう材料も技術も確立したものがだいぶ出てきましたが、当時はどんどん進歩していく過渡期でしたから。長年にわたる豊富な経験が自分の強みでもありますね。

相手の立場に立ち、なるべく痛みのない治療を

僕のモットーは、チェンジチェア。相手の立場に立つ、相手の椅子に座ってみて、どう思うか。それをいつも考えながら患者さんに向き合っています。歯科医というのは、口のなかを診るだけですが、患者さんはいろんな不安を持って口を開けているんですよね。ただ治療するだけでなく、世間話からでもいいので患者さんとコミュニケーションをとること。やっぱり信頼がないと何も始まりませんから。あとは、できるだけ痛みのない治療を心がけています。学生時代に、痛みのない治療をするにはどうすればいいか、という研究会を友人と作ったんですよ。実際にどこまでやったら痛いのか、というのをデータで取っていきましたが、術前にどういう話をしたら痛みをあまり感じなくなるのか、というものも。基本的には、気をそぐことなんですよね。歯に集中したり、構えたりしていると痛みを感じやすい。患者さんに「麻酔が痛くない」と言われることもありますね。当時、針の入れ方や角度といったところまで研究しましたから。それが今も役に立っています。

難しい症例の相談や対応も！

長くインプラント治療を手がけているとあって、遠方からの患者さんも多いですね。ほかのクリニックで無理かもしれない、と言われたものも僕のところだったらできるかも、とご相談いただくことも。難しい場合もありますが、大体の症例はこれまで経験していますから。何とか対応できるものも多くありますね。インプラント治療を受けた患者さんから「何でも食べられるようになった」と言われたりすると、よかったなとやりがいを感じます。引き続き、インプラント治療したあとの患者さんのメンテナンスにも力を入れていきたいですね。

入れ歯が合わないといった場合も相談を

日々のメンテナンスは、とても大事なことです。インプラント治療にあたり、歯周病の勉強会にも多く参加してきましたが、歯周病が進み歯がどうにもならなくなったところでインプラント、という選択肢が出てくるんですね。ですから、痛みがないからと歯科医院から遠ざかっている中高年の方には、今すぐ歯の状況をチェックしにいらしていただきたいですね。痛くないというのは自覚症状がないだけかもしれませんから。インプラント治療が得意だといっても、なんでもかんでもインプラントにしたいわけではなく、そうならないようにしてほしい、というのが正直なところです。また、高齢になって入れ歯が合わない、という方もご相談いただきたいですね。それこそインプラントが役に立つ場合もありますから。女性だと骨粗しょう症で難しい場合もありますが、骨密度を測ったら意外と対応できる場合も。気になることがあれば、ぜひご相談にいらしてください。

※上記記事は2024年8月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。