藤田 孝治 院長（トレッサファミリー歯科)のインタビュー

横浜・藤沢で経験を積み、2008年に開業へ

歯科医師を目指すひとつのきっかけとなったのは、小学生のときに交通事故で入院したことでした。車にひかれ、頭を複雑骨折してしまい、3カ月ほど入院することになったのです。そこでドクターと接した経験もあり、自分自身も医師や歯科医師など、資格のある仕事をしたいという気持ちが高まりました。
国立長崎大学の歯学部で学び、卒業してからは、地元の横浜に戻り、鶴見の総合病院にある歯科で働きました。その後、さらに治療の勉強に専念できる環境を求め、東京や神奈川で就職活動をするなかで、たまたま藤沢でショッピングセンターのなかにある歯科を見つけ、そこで働くことに。今から30年ほど前ですが、当時はショッピングセンターに歯科がまだあまり入っていない時代。ショッピングセンターのなかにあるその歯科には、たくさんの患者様がお見えになり、そこであらゆる治療をしました。5〜6年病院長も任され、働くなかで気づいたのは「こうした場所に歯科が入る時代の流れになってきている」ということ。自分も将来開業する際には、ショッピングセンターであらゆる患者様のお役に立ちたいと思ったのです。
少し経った頃、港北区の師岡町にショッピングセンターができるという情報が入ってきました。いろいろと努力して挑戦し、2008年にトレッサファミリー歯科を開業。
そのあとに横浜の西区にあるサミットや、横浜長津田のアピタというショッピングセンターでも歯科を始めました。ここ、トレッサ内にもトレッサファミリー歯科と、トレッサファミリー歯科アネックス、2つの歯科があります。

土曜・日曜・祝日も診療が可能

当院の特徴は、ショッピングセンター内にあることです。お子さんが自転車で転倒したり、サッカーでヘディングが顔に直撃したりして前歯を折ってしまうなど、突発的なけがは日曜・祝日に多くなります。当院は年中無休で夜19時まで診察しており、初診急患は予約がいらないため、そのような緊急の際にお越しいただけますよ。
また、トレッサモールではお体の不自由な方優先駐車スペースや車椅子の貸し出しがあり、足が不自由な方でも、ご家族と車でお越しになれば診療を受けられます。
このように、地域のかかりつけとして、お気軽に受診していただける環境が整っております。

豊富な臨床経験から最適な治療を判断

「なるべく抜かない・削らない治療」も、当院の特徴のひとつです。虫歯治療において、どうしても削らなければ今よりも進行してしまうものは、もちろん削っています。その一方で、口のなかにも、腸内のようにフローラという細菌が生息しており、口腔環境が良いと再石灰化といって、溶け出したカルシウムやリン酸が唾液によって再び歯に補充されます。そのため、初期の虫歯は直る可能性があるのです。このようにして虫歯の段階によっては、ドクターや歯科衛生士のブラッシングやブラッシング指導によって口の中の環境を整えることで、すぐに削らなくても治るケースもあります。そうした歯に関する知識をほとんどの患者様は知りません。ですから、そのことをしっかりとお伝えして、患者様のモチベーションアップにつなげています。
臨床経験を積んだ立場として、口腔内以外の要素からも治療を判断し、提案することを大切にしています。患者様のなかにはどうしても噛む力が強かったり、歯ぎしりをしたりする方もおられ、一生懸命治療したとしても、歯にすごく力がかかってしまい、折れてしまうケースも。そのような事態をなるべく避けるため、患者様の骨格や咬筋の発達具合から歯への力のかかり方を考え、最適な治療を判断します。不可抗力はありつつも、知識と経験を最大限に発揮し「一生懸命やることをお約束します」と、患者様に対して口癖のようにお伝えしています。

エチケットの面でもご利用いただける歯科に

かつて、ミシガン大学で、インプラントを歯周病学（インプラント）研修コースを学びました。そうするなかで思ったのは、日本は矯正も含めて、きれいにするという部分においては、残念ながら発展途上国だということです。ヨーロッパやアメリカなど、他の先進国では歯並びがきれいで、スマイルがすてき。お年を召してもきちんと奥歯まで歯が残っています。日本もそうして口元まできれいにしている国になったほうが、やはり文化的にも良いと思うのです。
相手に見られる意識で歯をきれいにすることは、海外の先進国ではエチケット、つまり、相手を不快にさせないという心遣いです。そのために歯並びを整えるのです。
これだけあらゆる国から日本へ旅行に来るわけなので、日本も口元に対して世界標準の価値観であったほうが、海外の方とも、友好関係がより深まると思っています。当院ではインプラントや審美歯科も行っており、必要があれば、見た目の美しさも追求できます。虫歯を治療する以外に、こうしたエチケットの面でも、歯医者を利用する価値はあるのです。

地域の皆さまへ

現代は医療機関について調べれば北海道から沖縄まで、あらゆる歯科が検索できます。ひと通りの説明だけでなく、セカンドオピニオンもしくはサード、フォースでもよいので足を運んで教わるというアクションも重要だと思っています。まずは自分が住んでいる地域の歯科で説明を聞いてみて、納得できるまで、いくつかの歯科に説明を聞きに行ってみるとよいでしょう。選択する権利は患者様にあるのです。
そのうえで医科でも歯科でも内科、婦人科でも、信頼関係を持てる、かかりつけの先生を持ったほうが、患者様の生活にとってより良いと思っています。無理に合わせる必要はないので、信頼できる医師を見つけたら、協力する気持ちがあったほうがやはり治療は早く進むからです。
トレッサファミリー歯科をはじめ、横浜で経営している4つの歯科では、私以外の若い先生、スタッフも皆、真面目に患者様と向き合っています。私自身は曜日ごとに歯科を移動しながら治療しておりますが、気になることがあれば何でもドクターやスタッフにご相談いただければ、できる範囲で最大限お応えいたします。お気軽にお越しいただき、ご自身の歯で楽しい食生活を送りましょう。

※上記記事は2024年8月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。