三井 眞理子 代表・講師（料理教室 Lafutur（ラフチュール）)のインタビュー

子どものころから管理栄養士の道を目指す

子どもの頃から食事というものに強く関心をもっていました。というのも、子どもながらに食生活は発育に大きな関りがあると感じていて、いつか自分が大人になったときに、子どもの発育に携われたらと考えていました。具体的に将来の職業について考えた時、心理士か教員かと迷ったのですが、どこからアプローチすることで子どもの心が健やかに育つのかと模索しところ、記憶がよみがえる時に「香り」が取っ掛かりになることを知りました。例えば、食材や食事の香り、咀嚼、食べているときの環境、ママがどんな表情でご飯を用意してくれたのか、香りと一緒に記憶されるということです。香りがある環境である「食事」は子どもの発育に大きなアプローチになると考え、管理栄養士の道を選択しました。食からアプローチのかけられる教員になってみようと、管理栄養士の資格を取得後、実務経験を経て栄養教諭にもなりました。

「もっと深く関わり伝えたい」という想いから開校を決意

大学を卒業後は、保育園で管理栄養士として8年ほど勤務し、その際に給食を担当しました。保護者の方からは、給食だけでなく、ご家庭での食事のご相談を頂くことがありました。例えば、朝ごはんひとつにしても、お伝えしたいことは山ほどあり、加えて、お子さんそれぞれの状態や悩みに触れる中で、私が保育施設内で直接お伝えできることの権限や自由には限界があることに葛藤していました。そこで、思い切って独立し「料理教室・ラフチュール」を開校しました。
当教室では私自身が現場で培った経験や学びから、子どもの心理発達に良いと思ったアプローチ法をギュッと詰め込んでいます。強みとしては、乳幼児に特化した管理栄養士として、栄養学×発達心理×口腔学の観点から皆さんにわかりやすくお伝えしているところで、時には「管理栄養士がそこまで？」ということも結構あると思います（笑）。例えば、抱っこの仕方ひとつでお子さんの噛み合わせが変わることなどもあることなどを、食事そのもの以外でのこともお伝えしています。今のクラスは2歳半前後から参加可能で、小学生2、3年生くらいまでのお子さんと一緒に学んでいただいています。子ども同士で助け合いやサポートが生まれ、年齢を越えて学び合うことが、とてもいい刺激になっていると思います。２歳半という年齢でも学びたいという気持ちは十分あってぐんぐん吸収していくんです！保護者の方も同じ空間にいてもらい、お子さんが違う年齢のお子さんとの関わりや声かけをしている様子を見ていただいたり、ママはどんな立ち位置で見守ると良いか、どんな声かけをすると子どもの能力を発揮しやすいか、ということを学んでいただいています。ママもパパも私のサブ講師のような存在でもありますね（笑）。

お料理を通じて自分で選び、やってみる過程から自信を育む

一般的にお料理教室では方法論をお伝えすることが多いと思うのですが、私はお料理や子育てには正解も間違いもないと考えていますので、例えば、みんなで同じ行程で作っても、作る人によって味が違ってきてもいいと思っています。「間違えず作る」を目指すというより、実際に自分でやってみたからこそ知るということが大事です。美味しくできなかったとしたら、行程を振り返って、どこでどうすれば良かったのかなと具体的に考えられること自体が学びとなりますので。私は子どもたち自身で選ぶこと、やってみることを通じて、自信を育んでもらえたら嬉しいなと思い、この活動をしています。

オンライン上では自分の受けたい時間・ペースで受講可能

お子さんの状態やご兄弟がたくさんいるなどの理由や、保護者の方ご自身の事情で移動が難しい場合もありますので、現役の訪問看護師さんから依頼を受けてオンラインでの産前産後・子育て支援サービス「OHANAトータルケアサービス」も始めました。オンラインでの1ヶ月離乳食個別サポートや、訪問での乳幼児の食事相談対応できます。

人生の転機で助けられ継続・生徒さんの紹介で広がり感謝

開校当初から親子でずっと通ってくださっている生徒さんが多く、長いお付き合いになる方がほとんどですね。「綱島のおうちみたいな空間で学べるよ」と生徒さんからの紹介で入ってくださる方も多くいらっしゃって、ママさんの口コミはありがたいなと思います。元々はみなとみらいで店舗を持っていたのですが、子どもの出産・子育てを経て、教室の継続を悩んだ時期もありましたが、以前から通ってくださっている保護者の方から「ぜひこれからも続けて欲しい！」「レンタルスペースで、先生ができる時に教室を開講してみては？」アドバイスをいただいて、さらに今の場所も教えてもらったりと、色々と助けていただきました。生徒の皆様のおかげで今があると感謝しています。落ち着きがない、恥ずかしがり屋さん、療育中、どんなお子さんも大丈夫です。楽しみたい、悩みを軽くしたい、勉強したい、どんなママさんも大歓迎です。ラフチュールと一緒に、親子で楽しみながら、みなさんと色々な時を共有しながら成長していきましょう。

※上記記事は2024年6月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。