野崎 愛子 主宰（aiko（アイコ）バレエ教室)のインタビュー

劇団四季からインストラクターに

バレエを始めたのは、6歳上の姉の影響です。と言っても、自分でやりたいと言い出したわけではなく気が付いたらバレエをやっていた、という感じでした。物心がつく前からバレエに触れていたので、バレエがない生活が見えなくて。やめるという選択肢がなかったんですよね。フリーダンサーを経て、劇団四季に入団。そのなかで、ダンスキャプテンといって団員の指導をする役割を務めたことが、指導者になろうと思ったきっかけだったかもしれません。指導することでうまくなっていく。そこに喜びを感じて、自分に向いているのかなと。退団後にバレエを一から学び直して、インストラクターに。最初はレンタルスタジオなどで教えていたんですけど、2019年2月に「aikoバレエ教室」を綱島に開校しました。

子どもにとっての第3の居場所になれたら

当教室の特徴は、アットホームなところでしょうか。クラシックバレエって、厳しい世界ですけどバレエを学んでいくなかで、先生との関係性や友だちとの付き合い。自分にはバレエがあるという自信。それが思春期の多感な時期にはすごく武器になると思うんですね。あとは、学校も家庭もイヤだなと思ったときにバレエ教室があるというのは、子どもにとっては救いになるのかなと。将来、絶対にバレエダンサーになることを念頭に置いているわけではなく、子どもにとっての第3の居場所のようなところになればいいなと思っています。楽しくて続けた結果プロになることを目指すなら、もちろん応援できる環境ですし、習いごととしても楽しめる場所でありたいですね。

大人クラスは頑張ることを楽しんでほしい

子ども同士はもちろん、大人クラスと方と子どもたちも仲がいいんですよ。もちろんクラスは分かれていますが、発表会は一緒にやるので、毎回の成長を大人クラスの方が楽しみに見守っている感じもありますね。子どもクラスは年少さんから。大人クラスは、今一番上の方で70代。かなり幅広いですよね。大人の方は、自分でバレエがやりたいという意志を持っていらっしゃっている方ばかりなので、バレエに対する情熱は子ども達より大きいかもしれません。大人から始めてプロになれることはないですが、諦めずに行けるところまでやってみましょうという情熱を持って、頑張ることを楽しみましょう、というのが大人クラスの特徴です。初心者の方もいれば、プロ並みの方もいらっしゃいますが、バレエは基本が大事。当教室はレベル分けしないオープンクラスなので、その日集まった方々の中間をとって進めていきます。基本的には、バレエをやるうえで絶対におさえておく必要のある基本を提供するレッスンです。じっくりと基礎を練習したいというプロの方が参加することもありますね。

生徒それぞれの事情を考慮したアドバイスを

生徒の皆さんには、一人ひとりの事情を考慮するように心がけています。例えば、新学期が始まってナーバスになっている子もいますし、大人の方でも忙しくて発表会前なのにレッスンに来られない方もいらっしゃいます。それぞれ抱えている事情を把握しながら、声をかけるようにしています。例えば背中が丸まっていたとしても、この時期が抜ければ伸びるだろうから今言わなくてもいいかなとか、アドバイスするときにも考えるようにしています。

安心して自分の時間を楽しめる場所に

バレエなんて向いてない、と決めつけるのではなく、興味があるならぜひ一度挑戦してみてほしいですね。やっているうちに基礎体力もついてきますし、人前に出る度胸もつくはず。最初は全然踊れなくても、練習や集中力が全然なかった子も発表会を重ねていくうちに、どんどんよくなるということもたくさん見ています。

ここに来れば先生がいて、友だちがいて。今後も、生徒のみんなが安心していつでも帰ってこられる場所でありたいなと思っています。大人の方に対しても、仕事や家庭のことで大変だとは思いますが、ここでは自分の時間を持ってもらえたらいいなと。バレエはふわふわとかわいらしいイメージですが、高度な筋力や柔軟性を要するアスリート的な芸術で、大人のアンチエイジングにもぴったりです。そこまで広い教室ではないので、現在子どもは未就学児のみの募集ですが、興味があるならぜひお問い合わせください。大人クラスは常時募集しておりますので、お気軽に参加いただけたらうれしいです。

※上記記事は2024年5月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。